保健医療2035提言書から考える未来の社会と病院経営/開催報告


11月10日、第83回病院経営研究会を開催しました。

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今回のテーマは「保健医療2035提言書から考える未来の社会と病院経営について」。6月に厚生労働省より提言された『保険医療2035』をもとに、「より良い医療を安く享受できる社会の実現」と「Quality of death 自ら最適な医療の選択に参加・協働する社会」というトピックに焦点をあてて、今後の病院経営・医療従事者にとっての「未来」を考えていきました。

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ファシリテーターに 日本患者学会代表理事の深田雄志氏を迎えて、オープンスペーステクノロジー(OST)形式で、まず3人の話題提供者からそれぞれにトピックを投げかけ、それを受けて参加者の中から1名募りテーマを1つ追加で、4グループに分かれて各テーマの負深掘りセッションを行いました。

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1人目の話題提供者は、Nアート訪問看護ステーション事業管理担当者/病院経営研究会事務局の清土より、保健医療2035の概要と、訪問看護を運営している立場からの提言をしました。2人目の話題提供者は独立型ソーシャルワーカー、ファシリテーターとして活動している丸谷香氏。地域包括ケアシステムの考え方の基礎となった社会福祉基礎構造改革からの医療福祉情勢の意識の変化についての話題提供がありました。3人目の話題提供者は、家庭医であり、京都大学大学院医療経済学分野で研究をされている寺岡英美氏。Quality of death の考え方について、在宅医療の実際と今後の地域医療の課題について話題提供をしていただきました。
4人目は参加者の中から、甲西リハビリ病院薬剤師の酒井氏。薬剤師の立場から考える医療費削減について、より少ない薬剤で健康に過ごすという考え方についての提言がありました。

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この4つのテーマをもとに4人~6人の少人数でそれぞれの考えについてセッションを行いました。みなさんそれぞれに熱い思いを抱かれていて、時間になっても終わらない白熱したセッションが続いていました。その後の全体共有も問題提起や感想が尽きず、盛り上がった雰囲気のまま懇親会へと流れていきました。
学生さんからベテラン看護部長、病院経営者まで、肩書やキャリアを超えて、「未来に向けて率直な意見交換ができた」、「目先の課題ばかりに対応している毎日だが、今回は充実した時間になった」という感想があり、有意義な時間になっていれば幸いです。

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年明けには、今後の社会保障の変革について勉強したいと思います。

 

2015-12-08 | Posted in 定例研究会Comments Closed 

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