医事課職員の目標管理は難しいけど工夫次第で何とかなる
200床以下の病院で、事務職員の人事考課や目標管理でお悩みのところは多いのではないでしょうか。私が関わっている多くの病院でも、長年従事しているスタッフが多く、目標なんていまさらどうするの、という状況の病院が多いです。したがって、毎年業績に関係なく一律で同じ賞与を支払っている病院があります。こんな事をやっていて大丈夫なのだろうかと疑問視してみても、なかなか経営層から期待するような答えは返ってこないものです。
医事課職員が目標を立てる、と考えた時に、どんなことがあるかなとちょっと考えてみました。あなたの病院でも、現場の医事課がどのような目標をたてているのか等、興味をもって情報収集してみてはいかがでしょうか。
目標管理は現場の課題から類推する
医事課職員と言っても事務職員ですから、基本的には日々のルーチンワークがほとんです。毎年新しいことを考えるのはなかなか難しいというのが一般的な考え方ですね。医事課の仕事で、経営者目線で考えると、下記のようなことは気になりませんか。
- なんとなく査定が気になる
- 返戻が最近多いような気がする
- 待ち時間が長くて患者からの問合せが多いような雰囲気がある
- 新しい患者さんを見かけないような気がする
- 最近、辞めていく人が多い
課題から目標に変換すると、とても分かりやすくなります。課題が何となくぼやっと見えてくれば、それに対して適当なゴール地点を決めればいいのです。半年後、1年後にどの程度達成したいか、という視点です。簡単な例を言うと、査定率を0.1%以内におさめる。査定の中でも病名漏れや算定ミスを前年の80%以下にする、といった感じです。
そしたら今度は、それをどうやって成すか、ゴールまでのプロセスを考えます。プロセスを考える上で最も重要なのが現状分析です。これが肝要で、これがしっかりできていないと目標達成は一気に困難になります。ただ漠然とやるだけでは効果は出にくいです。査定率のことであれば、今のウチの病院の査定は何が問題かをしっかりと認識しなければなりません。
新しい風が入っていない組織では、役職の役割認識が他院とは異なる事が多いです。少しでも、ぬるま湯に使っていると、あっという間です。あなたの考え方や担当している仕事なら、他院だと主任レベルですよ、大丈夫ですか? と言いたくなる事があります。たまには違うことを兼務させてみてください。波紋が広がります。