カンファレンスは何のためか?
中央社会保険医療協議会によると、2016年度の診療報酬改定で、退院調整加算についても大幅に組み替えられることが明確になってきました。
正直なところ、これまでもコメントのしようもない加算体制ではありましたが、今後は「退院を支援する体制」に着目した点数設定となるようです。
「退院を支援する体制」とはどういうことでしょうか?
中央社会保険医療協議会があげているものを要約すると、「退院支援担当スタッフが専従の病棟を持つこと」「多職種カンファレンスを実施すること」で、早期に退院支援に着手する体制を整えること、「地域の医療機関同士が面会し合う」などで「顔の見える連携体制」を築くこと などだそうです。
思うところはいろいろありますが、今回は「多職種カンファレンスを実施すること」について取り上げてみましょう。
病院というところは、とかくカンファレンスというものが多く、ほとんど毎日、病院のどこかでとり行われています。
そのカンファレンス、本当に必要ですか?
そのカンファレンス、どこを向いて行われていますか?
患者さんにとって必要なことであれば、それが診療報酬云々にかかわらず、関わるスタッフが集まって自然発生的に行われるものではないでしょうか。
カンファレンスありきになってしまって、本当に必要で、意味のある連携をとる時間が失われているようにも感じます。
算定するために規定された途端に、カンファレンスの意味に色がついてしまいます。
向いている方向がぶれてきてしまうのであれば、効果的な連携をとることはむしろ難しくなります。
算定できることのメリットと、算定できるからこそのデメリット、
患者さんにとって、本当に意味のある医療・支援を提供するためのカンファレンスにするために、それぞれの病院で、そのあり方をきちんと考える良い機会かもしれません。
カンファレンスを含んだ会議運営のファシリテート、お手伝いさせていただきます。