対話型組織開発 Dialogic OD の有効性
先日、神戸でボブ・スティルガー という社会変革ファシリテーターのワークショップが開かれました。
テーマは「対話型組織開発」
対話の場を使って、組織の現状を理解し、目標を明確にし、そこに向けて組織づくりを試みようとする、組織開発の進め方です。
その中で、「変化」 に焦点をあてて探求していきました。
ボブのファシリテートはとても静かです。とてもわかりやすい英語で、ゆっくりと、穏やかに、緩やかに、場がすすめられていきます。
そんな雰囲気の中で、さまざまな手法を使って、たくさんの質問が発せられます。
あなたはどう考えるのか?
あなたはどうしたいのか?
あなたはどう変化するのか?
組織開発で一番大切なことは「自分自身の変化」だと言われます。
自分が変わることで、周りの変化を促して、チームや組織、コミュニティや社会の変化に広がっていきます。
向上や変革を考えるとき、私たちの視点は未来と過去に向きがちです。Forecast(未来予測) と Backcast(ふりかえり) です。
でも変化を求めるとき、本当に見つめなければならないのは、今、Nowcast だと、言われました。
自分が変わっていくために、対話を通じて、「いま、ここ」の自分を見つめること、それがとても大切だ、と。
とても印象に残った質問、What is the biggest challenge or problem ? あなたの組織の一番大きな挑戦は何ですか?
組織は常に未来に向かってすすんでいます。そのために常に「向上」という意味合いでの変化を求められています。その反面、「現状を見つめる、今を受け入れる」ということに重きをおかれていません。
ボブさんは言いました。変化はときに Passive (受動的)なものだ と。
「受け入れること」
それこそも、大きな変化なのです。
組織開発の手法だけでなく、内面の大きな気づきを得た、とても貴重な時間になりました。
組織改革、組織開発、欧米ではどんどん進んでいます。日本でも少しずつ、取り入れられています。
新たな組織開発、あなたの組織ではどのようにされていますか?